須坂市は蔵のまちとして売り出しているだけあり、中心市街地には今でも100を超える蔵造りの建物があります。それらの蔵造りの建物の多くは明治時代に製糸業によって富を得た製糸家たちが大金を使って建てた自慢の建物です。そんな須坂の蔵は、足元から屋根の先まで見どころが満載されています。足元は「ぼたもち石積み」というまん丸の石を積み上げてつくった基礎が見えます。四角い弁当箱の中にギュウギュウに牡丹餅を入れた姿からこの名前がついたそうですよ。また白い壁には乳釘(ちちくぎ)というでっぱりが付いています。
これは漆喰を補修する職人さんの足場を固定するためのものなんですね。白壁には雨水が下に垂れないための「露切り」なんて工夫もされています。そして豪壮な瓦屋根も見所です。屋根の両先端には変わった鬼瓦もみることができますよ。それぞれの家で鬼瓦が違うので、見学してみると楽しいです。ただ、上ばかり見て車道を歩かないように気を付けて下さいね。こればかりではなく須坂の蔵には先人の知恵と職人の技術が詰め込まれてます。是非見どころ満載の蔵のまち須坂にお越しください。